freeeの価値基準「Hack Everything☆」記念日をハック満載で企画・運営した話
はじめに
この記事はこんな方におすすめです
ナレッジマネジメントに課題を感じている企業の方
全社イベントを企画・運営している方
自己紹介
こんにちは、フリー株式会社で「カルチャーインフラチーム」のマネージャーを務めているYoです。入社当初に書いた記事から、メンバーも業務領域も拡大を続け、気が付けばここまで遠くに来たものだと思っています。
今回は、freeeの「価値基準記念日」に合わせて、ナレッジマネジメント強化の一環として企画・運営した全社イベント『Hack Everything☆記念日(2024)』のレポートをお届けします。
「Hack Everything☆」とは
Hack Everything☆とは、freeeが掲げる価値基準の一つです。
「取り組んでいることやリソースの本質を深く理解し、その枠を超えて新しい発想をする」・・・楽しむことが生産性を高め、インパクトを大きくする、というものです。
「価値基準記念日」とは
freeeでは、各価値基準に1年に1度想いを馳せる「価値基準記念日」を設けており、今回も8月9日にHack Everything☆を祝いました。過去のレポートもありますね。
ここからは、「準備」「開始」「終了後」のフェーズごとのハックについて触れていきます。
イベント準備のハック:1週間での企画と準備
さて、さまざまな事情から、担当チームが我がカルチャーインフラに決定したのが7月31日。翌日の8月1日にチームでキックオフMTGを行いました。
わずか1週間で企画から準備、実施まで進める必要がありましたが、もともと「やるとしたらこんな企画」というイメージがあったことに加えて、チームの各メンバーの担当業務や得意領域が共有できていたため、サクサクと企画が決定し、それぞれのメンバーが自律的に動き出すことができました。
会社の課題を捉え、一石二鳥のみならず三鳥、四鳥を狙うコンセプト
イベント実施の背景には、以下のような課題がありました。
freeeは急成長を遂げており、メンバーも増大中。業務に必要な情報(ナレッジ)が無かったり、古かったり、たどり着けなかったり・・・自己解決できない場面が増加している
全社のコミュニケーションツールがSlackに統合され、日々ワイワイとやっているが、有益な情報でもどんどん流れていってしまう
今年度は、freeeが掲げる中長期成長戦略の中でも特に重要な年度であり、メンバーがそれぞれのミッションに集中できる組織になることに全力を注いでいる
このような諸々の課題を踏まえつつも、「楽しみながらナレッジマネジメント強化につながる」という、針の穴を通すような企画を立てました。
アソビゴコロ満載:「まなつのじゆう(freee)けんきゅう☆はっくつらぼ」
イベントのコンセプト(=タイトル)はズバリ「まなつのじゆう(freee)けんきゅう☆はっくつらぼ」としました。
8月9日から8月末まで、夏休みの自由研究のように各自が実践しているハックネタや役立つ情報をConfluenceに投稿し、全社で共有し合う設計に。ビジュアルなども自由研究がベース。
新しいツールに慣れる仕掛け
freeeでは、全社課題であるナレッジマネジメントを強化するため、2024年3月に「Confluence」というITツールを全社導入しました。利用にさらに拍車をかけていくために、今回はこのConfluenceにハック記事を投稿してもらう仕掛けとしました。
そして単に記事を書くのではなく、「テンプレート」から記事を作成すること、自動で記事が一覧に表示される「マクロ」などの機能を構築。この仕組み自体がConfluenceのハックであるとも言えます。
Confluence(コンフルエンス)-情報共有ツール|製品概要|リックソフト
イベント開始のハック:スタートダッシュ大事!
8/9のイベント開始前に、チーム内や同じ部内でハック記事を事前に投稿しておき、イベントスタート時点で多くの投稿が揃った状態に。これによって、「お、もう盛り上がってる」「こんな記事を書けばいいんだ」っていうムードを醸成。
Slackでの開始のアナウンスと同時に、社内ポータル、オフィス内のデジタルサイネージを活用し、全社的な露出を一気に高めました。
「投稿お願いします」地道な草の根活動
freeeには現時点で約1,700人超の社員がいるため、ただ「書いて」とSlack上でアナウンスするだけではなかなか「自分ごと」になりません。そこで、新入社員のSlackチャンネルや、記事を書いてくれそうな人、チームには個別にお願いして周り、全テーマで早期に投稿が集まるよう工夫しました。
イベント期間中のハック:ラジオ配信&リアルイベントで盛り上げ
Slackを通じて定期的にアナウンスを行いつつ、専用のチャンネルを設け、新しい記事が投稿された際に自動通知を送信する仕組みによって「こんな面白い記事が投稿された!」ってワイワイする仕掛けです。
また、毎週金曜日にはカルチャーテックチームによる「ラジオ番組」を配信。面白い記事をピックアップしたり、投稿者をゲストに招いたり、さらに盛り上げました。インタビューでは胸熱な展開も。
リアルイベント「ハック書き書き、夏期講習☆かき氷もあるよ」を開催
さらにアソビゴコロを発揮しつつ、記事投稿に拍車をかけることを目的として、任意参加のリアルイベントを企画。
ハックを「書く」、夏だから「夏期」講習、そうだ、フリーには伝統の「かき氷」があるじゃないかって、ことで、「ハック書き書き、夏期講習☆かき氷もあるよ」を、オフィス内の「asobiba」を使って開催しました。
かき氷は定番のフレイバーの他、伝統の限定のおしゃれコーラシロップ、私yo特製のあんこを使った宇治金時などを用意。そして会場BGMはsakasがDJで夏の曲をプレイ。
ちょうど「つばめっ子クラブ」のおかげで、子どもを連れてきて働ける期間だったため、私の次男・三男もお手伝いで参戦。良き思い出となりました。
結果、2時間でのべ130人くらいが参加し、60記事ほどが投稿されました。久々にお話しする人、これまでやりとりしたことが無かった人なども来てくれて、イベント冥利に尽きる時間となりました。
最終日に向けてデジタルサイネージもカウントダウン!
募集期間終了後のハック:総括するまでがイベント
結果として、期間中に374記事が執筆され、企画全体のページビューは27,000超。本当は目指せ890記事!って言っていたのですが、「日替わりハックカレンダー」が作れるくらいの十分な件数に到達。
全社集会でのレポート&特別賞の発表!
イベントはやりっぱなしにしない。総括までがイベント、ということで、「freeers総会」という全社集会でレポート&特別賞の発表を行いました。
たくさん書いたで賞:ひとりで15記事を投稿
最もリアクションをもらったで賞:【人生最後のダイエットにしたいあなたへ】必ず痩せるダイエット方法
CBIO賞:特許について考える夏
CFO賞:無駄にならないノベルティを作る
CHRO賞:Stay Interview実施のススメ
CIO賞:【あえ共爆増!】これであえ共も怖くない!Slackで大量のリアクションをもらう方法
同時に、この半年間のfreeeにおけるナレッジマネジメントの取り組みについても報告。ハックの日と合わせて、みんなでやってくぞ!感を醸成できたのではないかと思います。
継続的な場を用意&投稿された記事の有効活用
今回の記事を投稿する仕組みと場所を今回限りとするのはもったいない。引き続きいつでも投稿できる継続的な場にすることしました。その後もコンスタントに投稿されている状況です。
また、何より投稿されたハック記事は、全員が知っておいた方が良いことや、freeeに入社したら真っ先に知るべきこと、やっておくべきことなどの宝庫であり会社の資産となりました。これらを再編集することで、入社時に用意するウェルカムページに反映したり、研修などに活用することで、価値を何倍にも引き上げていきたいと考えています。
おわりに
レポートは以上です。
短い準備期間。会社としての様々な背景、課題がある中でのイベント企画・運営。
カルチャーインフラチームの業務領域はとても広くなってきていて、メンバーそれぞれが異なる業務を担当している場面が多いのです。何もしなければ、チーム内でさえ「隣は何をする人ぞ」状態に陥ってしまいます。
だからこそ週次のミーティングの場などで、「カルチャー探求」と称して、「自分たちが大事にするカルチャーって何だろう」ということをテーマに対話を行っていたりします。こうして、日頃からお互いの業務や特性、考えていること、大事にしていることをしっかりと共有できているからこそ、突発的なことでもチームが一体となって進めることができるんだな、と実感しました。
今回のハックに通底するのは「日頃から対話を欠かさず、自分たちに大事なことが何なのかを共有しておくこと」なのかもしれません。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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