監査もスムーズに!内部監査的freee会計の活用術
freee会計において、普段の経理業務効率化や経営管理などができることは知られているかと思いますが、この記事ではフリー社で内部監査を担当する私のfreee会計の活用術をお伝えします!
三句サマリー
今回記載する監査テーマは「購買監査」です。
実際の業務フローに沿って、どのようにfreee会計を使っているかをご説明します。
STEP.1 準備
考えられるリスクをとにかく書き出します。重複OK!とにかく量が大事です
書き出したリスクが何故ダメなのか、本当に問題なのか、顕在化したらどうなるのかを徹底的に議論し、ふるいにかけていきます
残ったリスクを分類していきます。この分類は超重要なので徹底的に議論します。そして分類ごとに担当を決めていきます
どうやってFACTを収集するか、チェックポイントは何か、どのようにまとめるか、考え方からアウトプットの形式まで認識を統一したところで準備完了です
※この段階ではまだfreee会計は使いません
STEP.2 データ抽出
ここでfreee会計の「レポート」機能が大活躍します!
※レポート機能は権限が必要です
■「費用レポート」の抽出
月ごとの「取引先別、品目別、勘定科目別」推移が、自動でグラフ化されます!
・グラフ化することで、異常値が目立つ
・目立つ取引先、品目、勘定科目をピックアップすれば調査対象リストができあがる
グラフで表示されるので、異常値が一目瞭然です!
■「支払管理レポート」の抽出
期間と勘定科目を指定すると、詳細がDLできます!
freee会計ここがスゴイ!
全データをダウンロードしてマクロ組んで、、という作業は一切不要。これだけで調査対象リストができあがります。
監査は、まずエビデンスを集めることからスタートします。例えば発注書・請求書・支払記録などです。これらを集めた後、取引先別に分析するか、勘定科目別にするか、それとも組織別にするか等、精査していく方向別にデータを加工していきます。この段階で方向性を間違えると使えないデータになってしまうので丁寧に行います。
ところがfreee会計を使うとこれがワンクリックでできるので、数時間の作業が1分でできてしまいます。
STEP.3 調査
調査対象リストをもとに、金額的重要性・質的重要性の観点から深堀する対象を選定していきます。
リストに記載された項目を期間別にまとめていきます
この月のこの金額は何?のようなものが少しずつ見えてきます
対象となる支払依頼をfreee会計で検索します
支払依頼画面の右上にある「関連申請をさらに表示」をクリック
根拠となる「購買・契約申請」を確認し、申請内容と一致しているかを確認します
支払証跡となる「取引」を確認し、金額に誤りが無いかを確認します
取引が複数ある場合は購買・契約申請の金額を超えていないか確認します
freeeサインで契約書の確認をし、契約内容の確認を行います
freee会計ここがスゴイ!
支払依頼を軸に、事前の承認・支払後の仕訳まで、簡単にドリルダウンで確認できます。
超便利!
STEP.4 担当者との面談~報告書作成
調査した結果と仮説を文書化し、内部監査内で検証を重ねます
内部監査人の主観になっていないか、事実を重ねた仮説になっているか徹底的に議論します
確認事項を定め、担当者との面談をセットします
面談で確認した事項も含めて再度検証し、結論をまとめます
STEP.5 報告
監査対象部門に対する報告資料を作成します。主観を排除し事実の積み上げで構成されているかを徹底的にチェックします
被監査部門への報告会を実施します。ダメ出しではなく、カイゼンを中心にプラスの方向に持っていけるようしっかりと準備をして臨みます
最終報告書を作成し、代表取締役・監査等委員・取締役会への報告を行ったら終了です
まとめ.1 内部監査目線でfreee会計のココがスゴイ!
何から始めようか。とはならない。とりあえず「レポート」を開けば道は開ける!
費用レポートはすぐにリスト化されるので直感的に分かりやすい!
支払管理レポートは項目を選んでエクスポートできるのでノイズが入らない!
支払依頼や経費精算から購買申請に遡れたり、取引に進めることができるので確認すべき書類を見逃すことが無い
まとめ.2 内部監査からのproduct feeedback!
レポート機能に「申請者レポート」が欲しい
その人がfreee会計で行った申請をまとめてエクスポートできると超良い
監査していると同じ人が頻出するって結構ある
↑社内でこの要望を共有したところ、メニューから「全申請一覧」→「特権者表示」で人別に見ることができるとアドバイスを頂いた。知らなかった、、freee凄い!
支払が複数回ある場合、支払依頼の合計額が購買・契約申請で承認された金額を超えることができない設定が欲しい
↑社内でこの要望を共有したところ、「freee支出管理 受取請求書」で支払依頼を行うことでこの設定が可能になった!freee凄い!
※freeeは、社内のバックオフィスチームとしての使い心地をプロダクトチームへ意見、積極的に還元しており、プロダクトの進化に反映させています。
さいごに
いかがでしたでしょうか。もちろん「効率化」や「サポート力」などfreee会計の魅力は沢山あります。
それだけでなく、実は「freee会計は監査に向いている」ということが少しでも伝われば幸いです!
freee公式noteでは、今回のようなfreee開発の裏側や、プロダクトの活用術も発信しています。
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