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問い合わせ率3分の1削減!攻めのサポートを実現したセルフサクセス戦略

こんにちは。freeeサインサポートのマネージャーの後藤です。 
製薬企業での9年間の営業経験を経て、2022年に旧サイトビジット社に入社、2023年7月にフリー株式会社にjoinし、現在はfreeeサインサポート部門でセルフサクセス施策を推進しています。

この記事について
サポート部門の問い合わせ激増という危機的状況から、どのようにしてユーザーのセルフサクセス施策を実現し、問い合わせ率を低下したのか。その道のりと具体的な施策、成果、今後の展望をお伝えします。

この記事をおすすめしたい人
・SaaS企業のサポート部門で働く方 
・有人対応の削減に悩むカスタマーサクセス担当者
・受動的なサポートから脱却したい方
・組織の危機をチャンスに変えたい方


危機感からの出発

2023年1月~3月、私たちは大きな危機に直面していました。 
問い合わせ数が前年比170%に激増 、人員増加の見込みを立てられない状況 。
このままでは現在の人員で問合せを受けきれない、またメンバーが心身ともに限界に達し離職してしまう、その名の通りサポート崩壊の危機に直面していました。
しかし、この危機を「攻めのサポート」への転換点にしようと考えました。

セルフサクセス施策実現までの道のり

まず、効果的な施策を実施するために、以下の準備を行いました
①ユーザー理解の深化(2022年1月~5月)
 ・ベーシックプラン向け導入支援の実施
 →ユーザーの躓きポイントをハイタッチで把握
②サポート問い合わせ分析
 基本操作における主要な問い合わせポイントの特定

具体的な施策内容

前準備で得た情報を盛り込み、段階的に以下の施策を展開しました
【Phase 1】2023年11月
 ・対象:サクセスのタッチ対象外である無料プラン、ベーシックプランユーザー
 ・施策:プロダクト上での基本操作自動案内
 ・特徴:ユーザーの操作に連動したモーダルや動画案内
【Phase 2】2023年12月
 ・対象:電子帳簿保存法対応プランユーザー 
・施策:利用プランに応じたFAQ集約コンテンツの自動表示
【Phase 3】2024年4月 
・対象:ミドルプランユーザー 
・施策:利用プランに応じた基本操作FAQの自動表示

成果と効果

施策実施後、以下の成果が得られました
①数値的成果 
・問い合わせ率:前年比3分の1削減
※電子帳簿保存法対応プランに関する基本操作問い合わせは9割減少
 ・対象プランのChurn率改善
②組織的効果 
・余力の創出による生産性向上施策の推進
・さらなるセルフサクセス施策の検討時間確保

今後の展望

現在、ユーザー属性にあわせたセルフサクセスコンテンツ配信を目指し、以下の取り組みを進めています

【分析基盤の整備】 
・データベースとCRMの連携を行い、問い合わせデータ常時見える化
 ・ユーザー属性別の問い合わせ傾向分析
・GAを用いてユーザーのページ遷移傾向などの分析

【分析基盤を整備する目的】
・Pdmがプロダクト改修を行う上で定量的データとして参照できるようにしたい
・サクセスが導入支援のメニューとして追加検討した方がよい内容を定量データとして参照できるようにしたい
・サポートがユーザー属性にあわせたセルフコンテンツ配信を検討する上で、定量データとして参照できるようにしたい

分析を的確に行うことができれば、どんなユーザーがどういうタイミングでどんな疑問を感じるかがわかり、ユーザーが疑問を感じるタイミングで疑問を解消できるコンテンツを提供できるようになります。

AIチャットなどで流入した問い合わせへの有人対応率を下げるだけでなく、ユーザーがサポートへ問い合わせしなくてもセルフで解決できる状態をプロダクトで作る。
その状態を目指して、今後も「攻めのサポート」でよりよいユーザー体験を追求していきます!


明日の記事はkazumi yoshimotoさんです。「サポートを10年以上携わった私が思うサポートの真価」をお楽しみに!


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