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花束を経理のみなさんに

こんにちは!freeeのカスタマーサポートで、新規プロダクトにおけるサポート企画チームに所属している、松井です!

freeeのサポートでは絶賛アドベントカレンダー(アドカレ)を行っているので、私も一つ書いてみます。
(他の方の記事もぜひチェックしてみてください!)

ただ、サポートについて語りたい!という気持ちはあるものの、ユーザーの理解を深めることを目的として入社翌月から経理部に留学をしており(これを書いている今も月次決算対応の真っ只中です)、その中で得た気付きを中心に書こうと思います。


留学前に経理に抱いていたイメージ

社会人8年目ですが、前職までは経理と接する機会はほぼありませんでした。
ひねり出しても、経費精算等の申請や証憑の提出時くらいだったと思います。

また、財務・管理会計の基礎となる数字を作っている、ということはわかっていても、経理のイメージは

  • 財務諸表の作成などに向けて、日々仕訳を機械的にしている

  • 月初や期末は忙しくしている

  • 電卓を打つのが異常に速い

のようなものしかなく、何が大変なのかはわかっていませんでした。

そんな私がfreeeに入社し、1週間後にマネージャーから「ユーザーの理解を深めてもらうために、経理留学してもらう」と告げられます。

入社にあたり「ユーザーのことを知るためにも簿記の勉強をした方がよいかな」と思っていましたが、一担当者になるとは。
まさに青天の霹靂でしたが、同時に貴重な時間だとも思いました。

思っていたよりも機械的にできない

経理部において、私が所属することになったのは経費について扱うチームでした。
本職のサポートにおいて扱うプロダクトが経費に関連するものだからです。

最初の仕事は、支払依頼(取引先に対して会社が直接支払う場合の申請)が問題ないかのダブルチェックでした。
証憑と申請内容のズレがないか、勘定科目は合っているのか等を確認するものです。

基本、私の前に確認する人がスクリーニングしているので、問題がある場合の方が少なかったのですが、特に二つ苦戦しました。

  1. 思っていたよりも機械的にできない

  2. スピード

例えば、ある取引について、業務委託費と広告宣伝費のどちらを勘定科目として設定するか。

字面は違うので悩むポイントは無さそうですが、「広告代理店に委託した、ダイレクトメッセージやチラシの制作費」の勘定科目は、人によって判断が分かれそうですよね
実際には判断基準やルールによって対処しますが、取引内容は取引先や申請者が変われば表現が変わってしまうものなので、基準やルールに当てはめる前に「そもそも、これは何の取引なのだろうか」と悩むこともあります。

思っていたよりも機械的にできず、考えが甘かったことを痛感しました。

また、判断次第で数字の見え方は変わるので、"利益は意見、キャッシュは事実"という言葉を想起しました。

従業員が行った活動に対して、上記のような判断の積み重ねが”意見”へと繋がる
それによりステークホルダー、特に金融機関や投資家といった方々との会話の内容も左右されるので、一つ一つは小さい判断ですが、奥深く重要なものだと強く思いました。

スピードを生み出す、”無視”と”ブレーキ”

そのように苦戦していたので、当然のことながら遅いです。
恐らく、他の方は私の倍以上のスピードで対応していたと思います。

私との違いについて、推測ですが、

  • 証憑などの見なくていいポイントをおさえている

  • 間違えた場合の対処法を心得ている

だと捉えています。

運転に例えるなら、

  • 視界に入る情報のうち、無意識的に不要な情報を無視して認知・判断の量を減らしている

  • そして、いざという時にはブレーキを踏めばいいという安心感から(僕よりも)アクセルを強く踏んでいる

という感じでしょうか。

ここに至るまでには、会計・経理の勉強もさる事ながら、freee会計などのプロダクトも学んできたと思うので、双方が不足している私には太刀打ちできるはずがないです。

特に、ブレーキの観点は、間違えた際に誰に・いつ・どのように伝えたらいいのか、のような実務上の経験も必要になるために、一気に難易度が上がります。

月次の決算対応において、BS科目のみ影響があると思い作業をしたら、既に締めていた(数字を変更してはいけない)PL科目も動く対応だったために、迷惑をかけてしまったことがありました。
幸いなことに、少額だったために特に大きな問題にはならず、その後の対応をする中で、何を・どう報告したらよいのかなどを学びました。

間違いや失敗はブレーキを心得るためには必要な経験です。ですが、誰もやりたいとは思わないですよね。だからこそ、得難く一朝一夕にできるものでないと改めて思いました。

経理の皆さんの苦悩、それを表現してもらえるようにすること

財務・管理会計の基礎数字を作り上げるために、実務や自己研鑽を積み重ねてきた経理の方々ですが、自分たちで抱え込みすぎてしまう・頑張りすぎてしまう傾向があるかもしれない、と感じています。

社内規程やマニュアルの運用に、その様子がうかがえます。

freeeでも社内の申請について不備が散見されます。その場合には申請者に対して指摘や修正のお願いをするので、時間と労力がそれなりにかかります。
個人的には、そもそも不備がないように社内に啓蒙活動をすることも有効だと思ったのですが、不備があった時に対応しよう(経理が後々受け止めればよい)となりがちです。

啓蒙するにも工数がかかる上に結果が出るかは不透明なので、コントロールしやすい方(経理が頑張る方)を選んでいるということなのでしょうが、少し驚きました。

また、別の文脈でも似たようなことがありました。

前職の経験やサポートという立場もあり、社内で利用している機能を新機能に切り替える取り組みもおこなっています。
機能に使いにくい点があり、どのように対応するかを話している時のことですが、まず初めに手運用(エクセルなど)でカバーする案が出てきました。有効な案だと思いますが、改善要望を伝えて実現してもらった方が長い目で見ると楽です。
急ぎ対応案を決める必要があるならばわかるのですが、そうではない状況でした。

私の担当する予定のプロダクトは比較的新しく、プロダクトを改善することが非常に重要なのでユーザーの方々の声を丁寧に拾っていく必要があります。
留学からサポートに戻った際には、上記のようなユーザー像を念頭に置きながら、どうしたら声をあげてもらえるのかを考えることが課題と捉えています。

おわりに

色々と書いてきましたが、留学を経て、freeeの経理に限らず、
「縁の下の力持ち的に経理の皆さんが支えてくれている」
ことを強く思い知らされ、感謝の気持ちでいっぱいです。

どうしても組織の立場上、表舞台に立つことはない部門だとは思います。
だからこそ、感謝を伝える時くらいは華やかさを添えたいな。
私のキャラには合わないですが、そのような思いを込めてのタイトルでした。

改めてですが、いつも本当にありがとうございます。
少しでもお役に立てるように頑張っていきます。

追伸:電卓を打つのはやっぱり速かったです。

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次回はお休みを挟んだ12/16(月)、urachanの記事になります!

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