freeeのエンパワーメントプロダクト事業部で事業部長を務めているSasukeです。我々のチームは、人事領域の新規事業を担う部門です。今回、僕がなぜfreeeで新規事業をやっているのか、どんな事業に取り組み、どんな仲間たちと働いているのか、そして組織としてどう成長しているのかについて知っていただきたく、ブログを書くことにしました。

■新規事業を持つことになったきっかけ

僕の新規事業のキャリアは、医療福祉業界向けのセールスマネージャーとしてスタートしました。

当初はあくまでセールスマネージャーとしてピープルマネジメント、提案ストーリーの再構築がメインの仕事でした。医療福祉向けに提案資料を業界特有の課題やソリューションに調整したり、メンバー向けに訴求ポイントやよくあるQ&Aを整理などを行っていました。

しかし、顧客から「医療業界は特殊だからもっとxxな機能が欲しい」「freeeだと介護業界のかゆいところに手が届かない」といった声をお伺いするようになりました。
そこで営業力を向上させるというレバー以外に、プロダクトを改善するというレバーで売上を伸ばすことが出来ないかを考え、プロダクトマネージャーやエンジニアにfreee人事労務の改善案を提案しましたが、TAMが限られた業界特化の開発はどうしてもロードマップを差し替えてまで行うことは出来ない状況でした。

何か自分たちだけで変えることが出来ないかと考えた結果、限られたマーケティング予算などから捻出して、freee人事労務とスプレッドシートをAPI連携し、freeeでは足りない機能をスプレッドシートで補完するプロダクトを外部開発ベンダーと開発することにしました。早速開発したスプレッドシートを商談でお話をすると明らかにお客様からの反応が良くなり、結果的に営業メンバーの受注率が向上するなど大きなインパクトがありました。

この経験を活かしてさらに医療福祉業界向けのSaaSプロダクトを開発するべく、営業マネージャーを兼務しながら自らプロダクトマネージャーとして大規模な開発も行いました。かなりニッチで複雑なプロダクトであったためリリースまで紆余曲折ありましたが、無事リリースを迎え初Qから数千のお問い合わせがあるなど、非常に大きな反響をいただきました。

この取り組みを会社からも評価いただき全社アワードを受賞し、それ以降、Bizdevとして新規事業の立ち上げに専念することになりました。

当時、自分への期待値はあくまで「医療福祉チームのSalesマネージャー」だったので、本来新たにプロダクトを開発するということは上司も考えていなかったと思います。事業の最大化のために寝ている間も夢で出てくるほど日々考え続けることで、事業アンテナが立ち様々なアイデアが生まれてきます。そのアイデアが「ちょっと厳しいかもしれないな」と思っても「とりあえずやってみてから考える」ことを意識しチャレンジし続ける。新規事業においては、それが重要なのではないかと、この経験から学びました。

いま、取り組んでいること

現在、我々のエンパワーメントプロダクト事業部では「人と組織の可能性を引き出す “ピープル・エンパワーメント”」というビジョンのもと、新しい形の人事プロダクトの開発に取り組んでいます。

最近リリースした「freee福利厚生 ベネフィットサービス」は、従業員の日常生活をサポートするクーポンやギフトを提供するサービスです。その他にも「人事レポート」では、組織内の人材情報を可視化し、より効果的な育成を支援することを目指しています。

下図の「ウェルネス」「人材マッチング」「成長支援」といった領域は、freeeにおいてまだまだ未開拓の状況です。
人材不足に悩むスモールビジネスの課題解決と、多様な働き方の実現を両立させる。そんな野心的な目標に向けて、日々試行錯誤を重ねています。

新規事業チームについて

チームとしては開発、セールス、カスタマーサクセス、マーケティングが全て揃った製販一体の組織になっています。

特徴としては、「スタートアップ」のような機動力と、大企業の持つリリースを併せ持っている点です。社内ベンチャーのような立ち位置だからこそ、リソースが使いやすく予算も人も用意しやすい。かつ、freeeという看板も使いやすいので、より大きな社会課題の解決もできるのではないかと考えています。

毎週金曜日には「win session」という、部門の垣根を越えた全体ミーティングを開催しています。ここでは、その週の成果や学びを共有するだけでなく、様々な化学反応が起きています。例えば、セールスチームが発見した顧客の課題に対して、開発チームがその場でソリューションのアイデアを提案したり。あるいは、プロダクトマネージャーが商談に同席することで、製品の価値をより深く伝えられたり。

メンバーのキャリアとしては、一つの専門分野でプロフェッショナルとしての実績を積んだ後、さらなる成長を求めてfreeeに来た者が多いです。共通しているのは、やはり「まずやってみよう」という実行力を持っていること。新規事業開発においては、このマインドがとても大事なのではないかなと思っています。

またチームにおいては、メンバーの成長を何よりも大切にしています。特に意識しているのは、メンバーに常に1~2つ上のレベルのミッションを与えることです。どんなに優秀な人材でも自分にキャップをかけがちです。適度なストレッチ目標があることで、想像以上の成長ができると考えています。
また、メンバーが役員と直接対話する機会は意図的に作っています。新規事業のアイデアは自分が一緒にブラッシュアップしつつも、メンバーから役員に提案する。役員と話すことで視座が上がっていくし、そこからまたいろんなアイデアが生まれてくる、そんな実践的な成長の機会を重視しています。

僕たちが目指しているのは、規模に関係なく、すべての組織が最高の人材マネジメントを実現できる世界です。リソースが限られているスモールビジネスでも、freeeを活用することで、採用・育成・定着のすべてを高いレベルで実現できる。そんな未来をこのチームで作りたいと考えています。

＊＊＊お知らせ＊＊＊

freeeは「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、統合型経営プラットフォームを開発・提供し、だれもが自由に自然体で経営できる環境をつくっていきます。
そのために日本中にサービスを届けきれるよう、仲間を積極的に募集していますので、ご興味をお持ちくださる方はぜひ下記よりご連絡ください！
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