飲食店でモバイルオーダーを導入するメリットとは？

今回のテーマは、最近飲食店で見かけることが増えた「モバイルオーダー」。モバイルオーダーを使ったことがある人は50％を超えるというアンケート結果（※）からも分かるように、お客様がスマートフォンから直接注文するこのシステムは、多くの飲食店で注目を集めています。活用次第でたくさんのメリットにつながるモバイルオーダーを、さっそく“ビジネスメガネ”でのぞいていきましょう！

モバイルオーダー、お客様にとってのメリット

モバイルオーダーはまず第一に、お客様にとって便利なサービスです。スマートフォンを使って自分のペースで注文できるため、スタッフを呼んだり自分のテーブルに回ってきてくれるのを待ったりする必要がなくなります。混雑店やピークタイムの来店時には特に喜ばれるのではないでしょうか。また、メニューを見直しながらゆっくり注文することができるので、来店が初めてのお客様でも安心して注文できます。こうした自由度や利便性でお店の印象も良くなるので、2回目以降の来店獲得にもつながるでしょう。
さらに、モバイルオーダーは比較的簡単に多言語対応ができる点も魅力的なポイントです。写真付きのメニューにしておけば、外国人観光客もスムーズに注文することができるので、お客様の満足度を高めながらインバウンド需要を取り込むことも可能です。

店舗運営の効率も改善

モバイルオーダーを導入すると、お客様からのすべてのオーダー内容がデジタル化されて共有されます。従来の紙や口頭での注文に比べて、ミスやスタッフ間の伝達もれを減らすことができるでしょう。スタッフがテーブルごとに注文を取る時間も削減できるので、その時間で他の業務に対応することが可能になります。結果としてメニュー提供や接客の効率が上がり、より多くのお客様にスムーズに接客できるようになります。注文処理が速くなるので、ピークタイムの待ち時間などのストレスを減らす効果も期待できます。

モバイルオーダー導入の具体的なステップ

モバイルオーダーにメリットを感じたら、いくつかのステップを踏んで導入を検討しましょう！

導入前に考慮すべきポイントとコスト管理

まずはコストの検討から始めます。予算を組む時には、初期導入費用だけでなく、月額利用料やメンテナンスコストも見込んでおくのが大切です。そのうえで、自社の店舗の規模や客層に合っているかという観点でいくつかのシステムを検討しましょう。システムが過剰な機能を持ちすぎていないか、逆に必要な機能が欠けていないかも確認し、最もバランスが良いものを選ぶとい不必要なコストをかけずに済みます。

POSシステムとの連携で売上分析までスムーズに

モバイルオーダーの導入にあたっては、POSシステムとの連携も非常に重要なポイントになります。オーダーが自動的にPOSに反映されることで、注文内容がキッチンスタッフに即座に伝わるだけでなく、お客様の会計業務までスムーズに進行します。実はこのデータ連携は、店舗現場だけでなくバックオフィスにも好影響を与えます。注文データが自動で集計されるため、手動入力の手間やミスを防ぎ、在庫管理や売上分析にも活用できるのです。POS連携は、スムーズな店舗運営や売上分析において今や欠かせない要素と言えるでしょう。

モバイルオーダーのUI/UXデザインで顧客体験を向上

システムの使いやすさも大事なポイントです。お客様が直感的に操作できるUI（ユーザーインターフェース）と、スムーズなUX（ユーザー体験）を提供できるようにしましょう。ボタンの配置やメニューの表示方法をお店ごとに変えられるシステムであれば、お店ごとのメニュージャンルに合わせて表示させるような設計にしましょう。迷わずに注文できるようにしてお客様のストレスを減らしながら、注文しやすい組み合わせを選びやすいようにしておくことで売上の機会損失も防ぐことができます。

モバイルオーダーの利点は、注文を効率化するだけでなく顧客データを活用できる点にもあります。どのメニューが人気か、お客様の好みや注文頻度を詳細に把握することで、より効果的なプロモーションやサービス改善が可能になります。

顧客データをプロモーションに生かす方法

モバイルオーダーで得られる顧客データは、プロモーションを最適化するために非常に有効です。例えば、注文頻度の高いメニューやお客様の好みを分析すると、それぞれの客層に合わせたクーポンやキャンペーンを打ち出すことができます。特定の顧客層に向けた限定メニューを作ると、より効果的にお店に足を運んでもらえる施策になるでしょう。
モバイルオーダーのデータを基にお客様がどういったことを自分のお店に期待しているかを把握し、それに応えるキャンペーンやメニュー提供を行うことで、売上アップの施策を戦略的に考えられるようになります。

ピークタイム予測とスタッフ配置への活用

データ分析は、来店のピークタイム予測やスタッフ配置の最適化にも役立ちます。注文履歴から繁忙時間帯の人気の曜日やメニューを把握して、それに合わせて効率的にスタッフのシフトを調整することができます。このようなデータ活用により、ピークタイムでの混雑緩和はお客様にとっても待ち時間解消のメリットになるほか、少人数での効率的な店舗運営を実現できるので、顧客満足度アップとコスト管理のどちらにも役立つ一石二鳥のシステムと言えそうです。

モバイルオーダー導入による飲食店の将来展望

最近は、キャッシュレス化やテイクアウト、デリバリーの普及が進み、各種システムに対応したより効率的な店舗運営が求められるようになってきました。モバイルオーダーをうまく活用することでトレンドに対応しつつ、店舗運営をどんどん成長させていくことができます。

キャッシュレス化との相性と店舗運営の効率化

モバイルオーダーはキャッシュレス決済との相性が非常に良く、店舗運営の効率化に大きく貢献します。注文から会計料金の確認までお客様が自分のスマートフォンでできるため、会計の待ち時間を大幅に減らすことができます。そのまま支払いまでスマートフォンで済ませられるようにするといっそうの効率化になるでしょう。会計のスタッフ対応も軽減されて、より接客サービスや調理に集中できる環境が整います。
モバイルオーダーとキャッシュレス決済を合わせて取り入れることで、お客様の利便性も店舗スタッフの利便性も高めることができるでしょう。

テイクアウトやデリバリー対応でさらに売上アップ

モバイルオーダーは、テイクアウトやデリバリーの注文にも対応できるため、店舗の売上アップにつながります。テイクアウトの場合であれば、お客様が自宅や職場から注文しておいたものを店舗側が効率的にオーダーを管理して、来店時にお客様を待たせずに提供できるなど、一連の流れがスムーズに進みます。また、デリバリーサービスと連携すると、来店しないお客様からの注文を受けられるようになり、新しい売上拡大策にもできます。
「注文も提供も、お店にいることが前提」であった従来とは違う流れを作れることは、お客様にとっても店舗にとっても大きなメリットになるでしょう。

まとめ

飲食店の今後の成長を後押しするモバイルオーダー。顧客満足アップにつながるほか、注文の自動化やキャッシュレス決済によるスムーズな運営が可能となり、スタッフのオペレーション負担の軽減にもなります。顧客データの活用による戦略的な集客施策の展開や、テイクアウト、デリバリー対応の拡充のきっかけにすることも。モバイルオーダーの導入で、次の一歩を踏み出してみませんか？

※2023年New Innovations調べ。モバイルオーダーを使ったことがあるかという質問に対して「使ったことがある」51.8%　https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000046923.html