150人分の入社対応が3倍速になった、労務体験談
私たちは「freee会計」や「freee人事労務」など、バックオフィス業務を改善する統合型クラウドERPを提供する、IT企業です。
このマガジンでは、日本で一番freeeを使いこなしているフリー株式会社(以下、freee)の労務担当者のリアルな事例をご紹介します。「基本は使えているけどまだ知らない便利機能がありそう!」と思っているユーザーさんへ、ちょっとためになる活用のヒントが見つかると嬉しいです。
freeeには2022年6月から今までの間に500人以上の新しい仲間が加わっており、第1回はこの期間に労務担当者が入社対応と向き合った様子をお伝えします。
今回教えてくれた人:freeeの労務担当者のofukuさん、fujiasさん
3ヶ月連続で入社50人!嬉しい反面、入社に関わる作業は重荷に・・
2種類のGoogle Formsとメール、そしてfreee人事労務。
見ないといけない場所が多く、目視確認と転記作業に多くの時間がかかっていた。
前述の通りfreeeは急成長を遂げており、毎月大量の入社が続く時期がありました。
入社する人が増えれば増えるほど作業に時間がかかっており、内定者への説明作業やミスの修正作業、データの統合作業など、その日はもうそれしかできない・・といった日々でした。
特に大変だった点は以下の4つです。
従業員情報の回収
二刀流のGoogle formsで実施
①全員必須の基本フォーム
②扶養有りの場合に書いてもらうフォーム
従業員情報の確認
従業員がフォームに記載した内容の不備がないか目視で確認
特にミスの多かった項目:銀行支店コード、定期券の経路/金額
ミスがあった箇所の修正依頼
メールアプリを開きミスの内容に応じて文章を作成
1週間ほど無反応の人もいるので、定期的に催促
従業員情報のfreee人事労務への取り込み
一括取り込みと手入力の2パターンで実施
基本はGoogle Formsで作成したシートをインポートするが、作業の順番などにより一括で取り込めない項目があり、一部手入力
ここで、そもそもfreee人事労務でやっていなかったの?という質問が出てきそうなので補足します。
実は昔はfreee人事労務の入社機能を使っていたのですが、以下のような課題があり利用を取りやめていました。
freee人事労務の機能では必要な情報をすべて回収できず、別途Google Formsが必要だった
入社者に人事労務に入力してほしくない情報まで過剰に入力されることがあった
入社者がいつでも情報を編集できてしまう状態だった
未入力の状態で提出できるようになっていたため、未入力チェック→回答依頼→相違チェック→回答依頼のループが起こりやすかった
マイナンバー関連の入力間違いが多かった
何が大変なのか業務の棚卸しを実施
試行錯誤をしてきたものの、業務に余裕がなくなっていたため、どこに時間や手間がかかっているのか改めて洗い出しを行いました。
その中で出てきた課題感は以下のようなことです。
手入力の箇所が間違いやすく、Wチェックにも時間がかかっている
差し戻しなど従業員とのやりとりに工数がかかっている
情報回収の手段が複数に分かれているため、確認場所が多く、転記作業も発生する
その上で、「freee人事労務がもっとこうだったら良いのに」という点がいくつかあり、PMに改善点を伝えることにしました。
PM側も、元々ユーザーの皆様からご要望をいただいていた背景があり、入社フォームの追加開発を取り組む予定があったので、ちょうど良い機会でした。
※PM=プロダクトマネージャー。どんな機能を開発するかを企画する人たち。
PMは入社対応について劇的に解像度が高いわけではないからこそ、こちらから何が大変なのか、ユーザーの代表として具体的に伝えました。
丸一日かかっていた作業が2〜3時間に。入社が純粋に嬉しい!
私たちの理想が反映された新しい入社フォームが2024年6月にリリース。これまで使っていた二刀流のGoogle Formsは完全に廃止へ
ここまでの流れを経て、6月末に新しい入社フォームがリリースされました。
運用を変更することは気軽なことではありませんでしたが、新機能の内容を踏まえ対応コストの削減が明らかだったため、freee人事労務での入社対応を再開することに決めました。
新しい入社フォームの利用を進める中で、freeeの労務担当者にとって嬉しかった業務の変化は以下のようなことです。
実際の画面キャプチャを添えて記載します。
①カスタムで項目を回収できるようになった
以下のような項目を作成し、必要に応じた情報収集が容易になりました。
学生インターン雇用:学校名や学部の入力枠
外国籍雇用:在留カードの添付枠
ユニバーサル雇用:障害者手帳の添付枠
[カスタム項目基本機能]
会社独自の項目を用意し、従業員に入力を促すことができる
画像の回収も可能に。資格証明書のデータなどを添付できる
②テンプレートを複数保存できるようになった
①交通費登録あり、②交通費登録なしの二種類を用意し、交通費支給のない入社者の誤登録を制御できるようになりました。
[カスタムテンプレート基本機能]
用途に分けて入社フォームのテンプレートを複数保管することができる
「正社員用」「アルバイト用」など自由にカスタマイズできる
③従業員側のタスク進捗が可視化されるようになった
これまでは、そもそも従業員がメールを開いているのかどうかもわからず入社日が近づくにつれてソワソワしてましたが、進捗が見えるようになり安心して待てるようになりました。
[入力画面基本機能]
どこまで入力できているのか、管理者が確認できる
④入力項目に補足を付けられるようになった
マイナンバーに関する入力ミスが特に多かったので、項目名だけではわかりづらいところを補足しました。
これにより、ミスを大幅に削減することができるようになりました。
[アシストメッセージ基本機能]
入力項目ごとに書くべき内容の説明文を任意で追加できる
さらに、freee人事労務に直接入力してもらうことで交通費や銀行の支店番号が自動で照合されるようになったので、目視確認が大幅に削減できました。
これまで丸一日かかっていた確認作業は、2〜3時間で済むようになりました。
▼新しい入社フォームで全ての情報を回収できることになり喜んでいる様子
負担軽減によりチームに余裕が生まれた
3ヶ月連続50人の入社があった頃は正直バタバタしていましたが、今回のリリースにより無駄を無くして業務を整えられたことで、チーム全体が心に余裕を持って仕事できるようになりました。
時間的にも精神的にも余裕ができたことで、これまで直雇用入社の作業しか担当していなかったfujiasさんは非直雇用入社の作業にも入ることができるようになりました。
さらにバランス良く業務を分担できるようになり、非直雇用入社の担当者の元々の業務逼迫が解消されました。
8月には夏のインターンが始まり、30人の学生がやってきます。
これまでより楽に作業できることを想像すると、今から入社対応が楽しみです。
[ご契約中のお客様]
今回ご紹介させていただいた入社機能の詳細は、以下のリンクよりご覧ください。
[これからご検討されるお客様]
こちらからfreee人事労務の資料請求ができます。
この連載では、freeeのプロダクトを実際に利用しているユーザーさんの中で最近話題のトピックをまとめて発信していきます。
「こんな話題も扱ってほしい!」「この機能ってfreeeではどう活用しているの?」などご意見がございましたら、こちらのフォームまでお気軽にご連絡ください。
次回は8月下旬、入社対応にも役立った[従業員カスタム項目]の活用について公開予定です。お楽しみに!
(9/2追記)
第二弾は鋭意執筆中です!
恐れ入りますが、もうしばらくお待ちください。
※本文中のslack画像の中にいる猫の絵文字はしかまつさんが制作されたものです。